三星が見つけた☆くまもと5ツ星07
「不知火」と書いて「しらぬい」。
美しい品種名だなぁと思います。
12月頃から店頭に並ぶ不知火ですが、それはハウス栽培されたもの。
露地ものは春先から出荷が始まり、5月頃まで出回ります。
全国的に知られるブランドフルーツ「デコポン」は、不知火のうち糖度と酸度の基準をクリアしたもの。
デコポンと同じくらいおいしいのに価格が手頃な不知火は、スイーツや料理に気軽に使うことができます。
今日はフランスの家庭料理・キャロットラペを作ってみました。
まず、にんじんはしりしり器などで細切りにします。
しりしり器がなければ、包丁で千切りに。
切ったにんじんは軽く塩でもみ、しんなりさせておきます。
不知火は実を薄皮から取り出し、食べやすい大きさにします。
果肉がやわらかくて手でむくのは難しいので、包丁やナイフでカットするのがおすすめです。
薄皮に果肉が残ってしまったら、ぎゅっと搾って果汁まで余すことなく使います。
果汁を小さなボウルなどに分け、蜂蜜、エクストラバージンオリーブオイル、白ワインビネガー、粒マスタードと合わせてソースを作ります。
そのソースで、塩もみしておいたにんじんと、不知火の果肉を和えればでき上がり。
今回は不知火1玉に対して、にんじん1本、塩ひとつまみ、蜂蜜とエクストラバージンオリーブオイル、白ワインビネガーを各大さじ1/2、粒マスタード小さじ1/4で作りました。
不知火の甘さをみて、調味料の味を微調整してください。
盛り付けたのは、「小代焼 ふもと窯」井上尚之さんの5寸皿。
リムに象嵌が施されていて、仕上げに散らしたエディブルフラワーにも負けない愛らしさを感じる器です。
雑誌「九州の食卓」副編集長を経て、フリーのエディター・ライターに。食に関する取材が得意で、料理と器も好き。九州中を駆け巡って各地のおいしいものを味わってきた経験を生かし、フードコーディネーターとしても活動中です。
熊本なにコレ物産館29
江戸時代から明治時代にかけて、漁業と酒・味噌・醤油など醸造の街として栄えた不知火町松合エリア。
松合⇒まつあい⇒まっちゃ
という愛称で親しまれているこの街に、地元・不知火海でとれた珍しい海の幸をいただけるお寿司屋さんがあると聞き、ゴールデンウイーク中にドライブがてら行ってきました!
熊本市内から車で向かって「道の駅不知火」の少し先。「錦すし」は海が見える国道266号線沿いにありました。
メニューを見てみると、
並にぎり900円、中にぎり1500円、上にぎり2000円ととてもリーズナブル。
人気は
・まっちゃにぎり(地魚だけのにぎり)
・錦(近海もののにぎり)
いずれも価格は「店主胸三寸」とあります。洒落がきいていますね。
おもしろい。
われわれもその2つを頼んでみました。
待っているときに女将さんが
「コレ!」
と見せてくれたのが、水をはったボウルの中をピロピロと泳ぐ小さなイカ。
大きさ4~5cmくらいでしょうか、耳が大きく、足が短くってかわいい!!
地元で“とっかん”と呼ばれるミミイカという春先にとれるイカの一種で、他ではまずお目にかかれない珍味中の珍味なのだそうです。
「今日はめずらしくあがってきたとよ」
って、なんてラッキーなのでしょう。
こちらが「まっちゃにぎり」です。
とっかんは右下に。他しゃこ、ふのこ(海老)、アナゴなどなど松合でこんな多彩に魚がとれるとは知りませんでした。
私は、旬のムラサキウニが食べたくて「錦」に。
※写真の向きを間違えてしまいました(錦すしさんごめんなさい🙇)
天草産ムラサキウニの美味さはもちろんのこと、驚いたのが赤貝!
身が厚くてぷりっぷり!
上に乗っているヒモだけでもかなり食べ応えあり!
熊本は本当に美味しい食材の宝庫だなぁと改めて実感しました。
錦すし、
「コロナ禍が落ち着いたら県外からのお客様をお連れしたい店リスト」
に早速、追記しましたよ。
■錦すし
住所:宇城市不知火町松合330
TEL:0964-42-2839
営業:11時半〜21時 ※緊急事態宣言などにより変更の場合あり。お出かけ前におたずねください
店休日:第2・4・5木曜
元「リビング熊本」編集長
現在はコミュニケーション・プランナーとして、企業の商品やサービスに関するアドバイザリー業務に従事している。
首都圏有名レストランのシェフ、料理研究家、飲食コンサルタントなど“食”のプロフェッショナルとの幅広いネットワークを持ち、地域産品の商品開発から販売促進までのトータルサポート業務およびブランディング業務も行っている。
ほか大学の講師(地域メディア論)など。