三星が見つけた☆くまもと5ツ星28
よく行く直売所にとてもおいしいみかんがあります。
河内町の内田さんという生産者が栽培したもので、サイズは小さめ、皮は薄くて実に密着していてむきにくいけれど、味が濃くて果汁がたっぷり。
手が止まらず1日に4~5個食べてしまうのでとうとう箱買いしました。
せっかくたくさんのみかんが手元にあるので、料理にも使ってみましょう。
まず皮をむいて1cm厚さの輪切りにして、食べやすい大きさにカットします。
合わせるのが小かぶ。
へたを少し残して、4~6等分に切ります。
ボウルに移して粗塩をぱらり。
軽くもんでから5分ほど置きます。
その間にドレッシングを作ります。
小さめのボウルなどに柚子こしょう、純米酢、オリーブオイルを混ぜ合わせる。これだけ。
塩もみしておいた小かぶにドレッシングをかけ、ゴムべらなどでしっかりと絡ませます。
そこへみかんを加え、実を崩さないように軽く和えてでき上がり。
早春の陽だまりに映える色あい。
淡白なかぶと濃厚な甘さのみかんに、酸味と辛味のあるドレッシングが合います。
器は八代市の陶芸家・江上晋さんが作る、白磁釉象嵌シリーズの鉢を使いました。
この鉢をじっと見ていると、機上から眺める雲海を思い出します。
飛行機が上昇するにつれ、はるか遠く、天高くに見えていたはずの雲の中に潜り込み、やがてそれは眼下へ。
大気の状態の変化にともないくるくると表情を変える透き通った雲海は、決して手に入れることのできない天の芸術。
江上さんのこの作品は、そんな雲に触れたような、満たされた気分にしてくれます。
雑誌「九州の食卓」副編集長を経て、フリーのエディター・ライターに。食に関する取材が得意で、料理と器も好き。九州中を駆け巡って各地のおいしいものを味わってきた経験を生かし、フードコーディネーターとしても活動中です。