三星が見つけた☆くまもと5ツ星22

焼きししとう

南蛮象嵌鉢。
宇城市の陶芸家「萩見窯」井銅心平さんによる作品です。
取材で工房を訪ねた際に、ひと目惚れして持ち帰りました。


模様を一つ一つ刻んでいく、気の遠くなるような作業の跡形。
この器を手に取るたびに井銅さんの顔が脳裏に浮かび、長く大切に使いたいなと改めて思います。


今日は、焼きししとうを盛り付けてみました。
艶艶と油をまとったししとうと、ざらりとした焼き締めの器。
対比が生み出す美しさに心を奪われます。


焼きししとうはとても簡単ですが、おいしく仕上げるためのコツがあります。
まずはししとうのヘタをキッチンばさみや包丁で切り落として…。


楊枝などで2~3カ所穴を開けます。
破裂を防止する空気穴の役割なので、包丁で切り込みを入れてもよし。
これで下ごしらえは終わり。


いよいよ調理に入ります。
フライパンに千切りした生姜と油を入れて弱火で熱します。


生姜の香りがキッチンに漂い始めたら、ししとうを入れてください。
火加減は変わらず、弱火のまま。


じっくりじっくりと火を通すことで、ししとうの甘みと旨みを引き出すことができます。


ししとうの表面が薄皮のように白っぽく浮き始めたら、塩をぱらり。
シンプルな料理なので、おいしい塩を選んでくださいね。
写真ではマルドンのクリスタルシーソルトを使いました。


器に盛り、好みでかつお節をのせたらでき上がり。
かつお節はなくてもおいしいけれど、あると旨みがプラスされ料理の印象がくっきりとします。
ご飯のおかずはもちろん、お酒のおつまみにもおすすめしたいひと品です。


ししとうが一年で一番美味しい夏に、ぜひお試しください。

この記事を書いたひと

三星舞

雑誌「九州の食卓」副編集長を経て、フリーのエディター・ライターに。食に関する取材が得意で、料理と器も好き。九州中を駆け巡って各地のおいしいものを味わってきた経験を生かし、フードコーディネーターとしても活動中です。

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