野菜王国くまもとすむーじぃ40

ゴーゴーゴーヤで夏バテ対策と疲労回復に!

溶けるような暑さが続きますがいかがお過ごしでしょうか。暑い夏を乗り切るために、太陽の光をたっぷり浴びた夏の代表的な野菜「ゴーヤ」にカロテンを多く含む小松菜をプラスして栄養価アップ! バナナの甘みで苦味をやわらげたスムージーをご紹介します。

材料
ゴーヤ    20g
小松菜    30g
バナナ    1本
冷水     50ml
好みでハチミツ 適量

作り方
1)ゴーヤは たねとワタを取り除き、薄くスライスする。
2)小松菜は、2㎝くらいの長さに切り、バナナは皮をむいて一口大に切っておく。
3)ミキサーにすべての材料を入れて、20~30秒ほど撹拌する。


<ゴーヤのこと>
独特の苦味「モモルデシン」には胃腸を刺激して食欲を増進させることに加え、胃腸の粘膜を守るはたらきもあるので、食あたりの予防も!肝機能を高めて血糖値を低下させる作用があるといわれています。
イチゴやキウイフルーツよりも豊富なビタミンCはカロテンとの相乗効果で、免疫力を高めたり、体のサビつきの原因となる活性酸素のはたらきを防ぐ抗酸化作用、メラニン色素の生成を抑える作用などがあります。
100gあたり17kcalと低カロリーで、ダイエットにもおすすめ。豊富な食物繊維はおなかの調子も整え、カリウムは体の水分バランスを調整してくれます。
夏バテで食欲が落ちやすいこの時期に、疲労回復、美肌効果も期待できる夏野菜です。

<小松菜のこと>
緑黄色野菜の中で、栄養価はトップクラス。特にカルシウム含有量は高く、カリウムなどの主要なミネラルも豊富で美肌や老化防止、免液力アップに効果があるビタミンC、カロテンもバランスよく含み、健康と美容の強い味方野菜です。アクがないので食べやすく、生でつかうスムージーにぴったりです。
洗って、ザク切りにした小松菜を、冷凍用保存用袋に入れ、空気を抜いてしっかり閉じ、冷凍保存しておくと、必要な分だけ取り出して使用することができます。


写真は、植木町小泉ファームさんです

ゴーヤあれこれ…
家庭菜園でも作りやすく、グリーンカーテンとして栽培なさる方も多い「ゴーヤ」。すらっとまっすぐつるからぶら下がって、20~25㎝くらいになったら美味しい収穫の適期。

◎店頭で選ぶときは、次のことをご参考に
・ハリとツヤがある
・イボは密になっていて硬く、欠けたりつぶれたりしていない
・表面は濃く鮮やかな緑色で変色がない
・ずっしりと重いもの

◎たくさん採れた時の保存方法
・丸ごとの場合は、新聞紙につつんで、ポリ袋に入れ野菜室で保存
・カットしたものは。種とワタを取り除き、この状態でラップに包むか。薄くスライスして冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存する

◎苦味や口当たりが気になるときは
・種とワタをしっかり取り除く
・1~2㎜にスライスして塩もみするか、熱湯でさっとゆでるとやわらぎます

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ36

ペクチンと乳酸菌でおなかスッキリ!

朝夕の秋風が心地よいこの頃です。収穫の秋、野菜も果物も彩り豊かに、食欲をそそります。名残のいちじくのペクチンとブルーベリーで食物繊維たっぷり、ヨーグルトの乳酸菌をプラスして、女性の悩みのひとつにあげられる便秘改善にお役立ちなスムージーをご紹介します。

材料出来上がり 約200ml
いちじく       1個
ブルーベリー(冷凍)  50g(約25粒)
ヨーグルト   100ml

作り方
1)いちじくは4等分にして、皮をむく。
2)ミキサーにすべての材料を入れ、20秒ほどまわす。

(好みでハチミツを加えても美味しくなります)


(写真は知人の庭先でそだついちじく)

<夏と秋に旬があるいちじくのこと>
世界で最も古い果物のひとつ「いちじく」。いちじくの品種はとても多く、旬の時期は品種によってさまざま。6月から11月頃まで味わうことができます。いちじくには、冬を越して成長し翌夏に熟す「夏果」と春に実をつけて秋に熟す「秋果」があるので、旬が年に2回あるといわれています。

秋のいちじくは、8月下旬から10月中旬ごろが旬。夏果に比べると小ぶりの品種が多く、濃厚な甘みが特徴のものが多いです。

原産地:アラビア半島。日本への伝来は16世紀末…ポルトガルのメスキータ神父が河内浦(現在の天草市河浦町)に植えたと伝わり天草が日本の発祥地とされています。
(参照https://agri-kumamoto.jp/reference/data/vitamin-table%E3%80%80

名前の由来:花が果実の中で咲き、見えないことから「無花果」。実の内部で数の花をつけ、そのひとつひとつがタネとなります。

栄養:食物繊維、特にペクチンが豊富で、整腸作用があります。カリウムや鉄、葉酸も豊富で女性に嬉しい果物。たんぱく質を分解する酵素「フィシン」が含まれていてたんぱく質の消化に役立ちます。赤色の色素は、ポリフェノールの一種「アントシアニン」です。

<ブルーベリーのこと>
目に効く果物として人気のブルーベリーは、青紫色の色素「アントシアニン」が豊富で、眼精疲労を回復させ、視力の低下を防ぐ作用があります。皮ごと食べるので食餅繊維も多く摂取でき、便秘予防効果が期待できます。

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ34

春の芽吹きでカラダにスイッチオン!

三寒四温を繰り返しながら、春がもうそこまで来ているようです。春の野菜には、眠っていた体に細胞を目覚めさせ、胃腸の働きを活発にしてくれる成分がたくさん含まれています。

ふきのとうに代表されるほろ苦さもその代表格。春の芽吹き野菜で、体にスイッチをいれてみましょう。

清らかな水があるところで育つ「クレソン」と、おしりがプチっとした可愛いフォルム、今が旬!の、春らしいレモンイエローのサラダみかん「はるか」の組み合わせをご紹介します。

 材料出来上がり 約150ml
クレソン   2枝
はるか    2個
(はちみつ    小さじ1)

作り方
1)クレソンは洗って一口大にちぎっておく。
2)はるかは、皮をむいて、白い皮をつけたまま、中心にある種をさけるようにそぐようにカットする。
3)ミキサーに、クレソン、はるかをいれてなめらかになるまでまわす。ピリッと感が気になるときは、はちみつを加えてみる。


<クレソンのこと>
原産地はヨーロッパで、3000年以上昔から健康効果があると考えられて利用されてきた最古の薬用野菜のひとつといわれています。日本へは伝来したのは明治初期、滞在する外国人向けに栽培が始まりましたが、繁殖力が強く各地で水辺や湿地で自生し広がっていきました。熊本県内では、世界遺産登録された天草・﨑津に1880年頃フランス人宣教師ボンヌ神父が伝え、その名前が由来し「ボンゼリ」とか「パ―テラゼリ」と呼んでいます。パーテラ(ポルトガル語のパーデレの訛り=神父様、「セリ」は日本古来の野草「せり」というわけです。外国から赴任した神父によって持ち込まれたものが地域食材として根付いてきたことを知る呼び名です。

肉料理のつけあわせとして馴染みふかい野菜ですが、健康に重要とされるカリウム、食物繊維、タンパク質、カルシウム、鉄、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸、亜鉛、ビタミンA、B6、B12、C、D、E、Kの17もの栄養素を含むスーパーベジタブル。鉄や葉酸をふくむので、貧血予防にも効果が期待されています。

ピリッと感じる特有の辛み成分はシニグリンといい、消化吸収を促し、食欲増進や胃もたれの解消に力を発揮する抗酸化成分です。通年栽培されている地域もありますが、旬はこれから…3月から6月です。店頭で見かけられたら是非、スムージーやサラダで召し上がってみませんか。

 

<サラダみかん「はるか」のこと>
サラダみかん「はるか」は日向夏(サマーオレンジ)の自然交雑実生(種から育つ)から選抜しながら育成されて、1996年に品種登録された、比較的新しい柑橘です。

「はるか」は、レモンのような見た目に反して酸味が少なく、カットした途端広がる爽やかな香りで春の訪れを感じさせてくれる爽やかな柑橘です。ゴツゴツとした、酸っぱそうな皮からは想像できない上品な甘さで、酸味の少ないぷるっとした食感が人気です。


<クレソンの生産者さんを訪ねて>

清らかな水あるところにクレソンあり!豊富な地下水を誇る熊本にはあちこちの清流域に生産者さんがいらっしゃるのですが、菊池川水系の源流に近いところ、「「なないろ農園」亀川直之さんのほ場をお訪ねしました。山々に囲まれた、ピンと張りつめたような澄んだ空気、静かな流れのところにクレソンが生育していました。お邪魔したのは風が冷たい一日だったのですが、水温は程よい温かさ。年間を通して15℃くらいだとか…。水温と地温、より自然に近い環境で水の流れや砂利質の土壌でないと栽培がうまくいかないとおっしゃるのです。実は元エンジニアの亀川さんは東京出身で移住して就農した方。少量多品目の有機JAS認定生産者なのですが、研究熱心、調べて実践し、栽培の技を確立し、JAS認証等で裏付けていかれる様は研究肌です。「クレソン」栽培についても、まだまだ探究の途上とおっしゃいますが、お話伺いながら摘んで食べたピリリと、独特な香りのクレソンは清々しい立派な味でした。

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ番外編

夢未来みかん「夢の恵」を、ごはんに合わせていただく一品

有明海の潮風と温かい日差しをいっぱい浴びて育った熊本自慢のみかん「夢の恵」。香り豊かな果汁をそのまま炊き込み、早春の訪れを感じさせてくれる伝統野菜「水前寺セリ」を合わせました。早春の香りを楽しんでいただけたら幸いです。

<みかんとセリのごはん>
みかんの果汁を炊き込み。炊き上がる直前に刻んだ果皮を混ぜて蒸らし、器に盛る直前にセリを混ぜます。干しえびが良いだしになり、ほんのりした甘みのみかん色ごはんです。今回は、熊本市農産物フェア2020「くまもと収穫祭」で販売中の夢未来みかん「夢の恵」でつくりました。

材料2人分
米    1合
みかん  1個(果汁は絞り、果皮は刻む)
水とみかん果汁(1個分(今回は50ml)果汁・調味料合わせて加えて炊飯器目盛りの1合まで
白だし   大さじ1
赤酒    大さじ1
干しえび   大さじ1(粗く刻む)
セリ    適量(2cmに刻む)(三つ葉でも可)

作り方
1)みかんは果汁を絞り、1/2個分の皮はサッと熱湯に通し、白い部分を除き、千切りにしておく。
2) 米を洗って、炊飯器内がまに入れ、1の果汁、白だし、赤酒を加えて、1合の目盛りまで水を加えて軽く混ぜ、干しえびも加えて普通に炊く。
3)炊き上がったら、1)の果皮を加えて軽く混ぜ、蒸らす。
4) 器に盛る直前にセリを混ぜ込む。

これは、みかんの皮の内側にある白い部分をとりのぞいたところです。

おすすめポイント
えっ、みかんをごはんに?と意外な組み合わせに感じられるかもしれませんが、みかんのほんのり甘みとセリの香りで食欲進みます。
赤酒は、古来の日本の「灰持酒」の製法で作り出される熊本の伝統酒。弱アルカリ性の赤酒はたんぱく質(干しえび)から、ふっくら柔らかくだしを引き出し、ごはんを艶やかに仕上げてくれます。

赤酒ドットコム
http://www.akazake.com


伝統野菜 水前寺セリのこと
セリ(芹)は白根草(シロネグサ)ともいわれるセリ科セリ属の多年草。日本全国の水田や土手、水辺の浅瀬等の湿地に自生しています。セリの摘み歌が「万葉集」にも二首載っているように、多くの和歌、俳句に詠まれている馴染みの深い山野菜(やまやさい)。春の七草の筆頭に挙げられるセリ…一か所に「競り合って」密生するところや「迫りあって」生えることから「セリ・競り」と名付けられたといわれています。「競り勝つ」とかけて縁起物野菜として、春の七草(セリ・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざざ・すずな・すずしろ)のひとつに挙げられています。

豊かな湧水をたたえる江津湖の南西部に広がる江津地区は、阿蘇山麓からの伏流水がもたらす湧水が豊かなところとして知られています。近年、住宅が増えてきたものの外輪山を望む田園地帯を走ると緑のじゅうたんが! それがセリ田なのですが、水温が年間通して18度前後と一定しているキレイな地下水が美味しさを育むそうです。11月から4月頃にかけて栽培・出荷されています。

βカロテンが豊富で、ビタミンB2・Cも含み、抗酸化作用ある成分が多く風邪の予防や免疫力アップに。ビタミンKやカルシウムは骨粗しょう症予防に。鉄や葉酸も豊富で貧血予防や改善に。独特な香りの精油成分には保湿効果や発汗作用、健胃効果あり冷え性にも・・・。女性に嬉しい効能満載の早春の香り野菜です。

(圃場の写真は、生産者山田貴宏さん)

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

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あわただしい季節にビタミンたっぷりの飲むサラダ!

みかんといちごにはコラーゲンの生成を助けるビタミンCがたっぷり。ミニトマトは普通のトマトに比べると栄養量が多い。たとえば、ビタミンCは2倍、カロテンの量は1.8倍もあるんです。ビタミンたっぷりチャージでき、アンチエイジングも力を発揮してくれる旬の組み合わせをご紹介します。

材料出来上がり 約150ml
みかん    1個
いちご    5粒
ミニトマト  5~6個

作り方
1)みかんは皮をむいて、房にわける。
2)いちごとミニトマトは洗ってヘタをとる。
3)ミキサーにすべての材料をいれてなめらかになるまで回す。


<温州みかんのこと>
日本の代表的なフルーツ「みかん」。柑橘類のルーツは約3000年前に現在のインド・タイ・ミャンマーの周辺とされていますが、最初に栽培されたのは中国、約4000年前に中国の栽培史(橘史)に記述があるといわれています。遣唐使・遣隋使により中国大陸との交流が盛んだった九州に種々の柑橘が持ち込まれ、「温州みかん」は鹿児島県長島で誕生した突然変異種との説もあります。

栄養・機能性
新陳代謝を活発にし、美肌効果や免疫力を高め、風邪の予防にもなるビタミンCが豊富。白い薄皮部分に含まれるビタミンPには血管を強化し、動脈硬化予防の助けになるといわれています。


<いちごのこと>
さわやかな香りと優しい甘みが人気の果物。可食部(食べる部分)は果実ではなく花托発達したもので果実に当たるのは表面の粒です。

栄養・機能性
ビタミンC、アントシアニンなど抗酸化作用がある成分を豊富に含む。洗うだけで手軽に食べられるのでビタミン摂取には嬉しい果物といえます。

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ24

運動不足によるむくみをスッキリ! な組み合わせのスムージー

紫陽花が美しい季節を迎えました。コロナ禍で自粛生活が続き、運動不足によるむくみのお悩み解消に、カリウムたっぷりの小松菜とグレープフルーツのスムージーをご紹介します。バナナをプラスしてむくみの解消に導きます。小松菜は野菜なのにカルシウムが豊富!女性に嬉しい葉酸や鉄分も補えます。爽やかな香りの一杯で、ストレス解消にも! 野菜・果物のチカラで近づく梅雨の鬱陶しい日々も元気に乗り越えたいものです。

<こまつな+グレープフルーツ+バナナのすむーじい>

材料 1人分約220ml
小松菜  30~40g(お好みで加減)
グレープフルーツ  1/2個
バナナ  1/2本
はちみつ  大さじ1
水  50~60ml

作り方
1)小松菜は根元を切り落とし、バナナは皮をむいてそれぞれ一口大に切る。
2)グレープフルーツは皮をむいて果肉をとりだす(白い部分はなるべくとリ除く)。
3)ミキサーにすべての材料をいれて、なめらかになるまで約20秒攪拌する。

<Recipeのポイント>
カリウム豊富な組み合わせ。栄養価高い緑黄色野菜こまつなは、アクが少ないのでスムージー向きの食材ですが、グレープフルーツとバナナを合わせることで、野菜特有の青臭さをおさえて、すっきりした飲み心地に仕上がります。

小松菜のこと…
ほうれんそうに比べてあっさり味の小松菜。栄養価が高い緑黄色野菜のひとつで、カルシウムが非常に多く含まれているのが特徴です。その量はほうれんそうの約3.5倍もあるのです。成長期の子どもや高齢者は積極的にとりたい野菜です。鉄や主要ミネラルも豊富で、美肌や老化防止に効果が期待されるビタミンCやカロテンもバランスよく含む女性の健康と美容の味方です。

グレープフルーツのこと…
爽やかな酸味で心身に活力を与えて元気にしてくれる清々しい香りと味わい。ビタミンC が豊富なうえ、苦み成分「ナリンギン」がビタミンCの吸収率を上げるので、美肌やストレス解消にはたらき、クエン酸は疲労回復に力を発揮します。


「小松菜」だったらこの人!おつづき農園緒續一馬さん…。もう何年になるのでしょう…
植木周辺の若手農家さんが集まる「うえきもんマルシェ」で「こまつなのスムージー」を試飲させていただいて以来のファンです。北区植木町で営まれる農園は、県内唯一の小松菜専業。新しい品種が出たら常に試験をし、品種ごとにある個性を周年で栽培できるように選別して、現在は3品種の小松菜を時期によって使い分けて栽培なさっています。

栽培・収穫のご苦労を伺ったところ、「小松菜は外葉から傷んでくるので、発芽した時の双葉を大切にしながら栽培します」とのこと。収穫時はハウスの遮光し、ハウス内で鮮度が長持ちするよう外葉を1~2枚はずして袋詰め、梱包、収穫後1時間以内には冷蔵車で出荷していくシステムをとっているとのこと。それはお客様にできるだけ新鮮な状態で手にとっていただくための心がけだとおっしゃいます。大規模なハウスでその迅速な収穫・出荷を徹底させるのは相当な覚悟あってのことと感じながら圃場を後にしました。

同じく植木町で「サガンルビー」という純国産の品種でグレープフルーツ栽培を手掛ける柑橘専門の宮本果樹園さん。2代目裕一さんの奥様の宮本好美さんは野菜ソムリエプロで野菜ソムリエコミュニティ熊本の仲間。3代目雄平さんという立派な後継者がいらっしゃるとは思えない若々しい柑橘美人の生産者さんです。

西インドが原産のこの柑橘…ひと枝に房状に結球するその姿がぶどうのようにみえることから名の由来がきているそうです。産地として知られているのは、アメリカのフロリダ州で、全世界の40%を占めています。温暖な地域に育つもので、耐寒性が弱いので、県北植木町の冬場の寒さでは外国産の品種では木が枯れたこともあったそうです。そこでこの国産品種を導入され、試行錯誤を繰り返されながらこの美しいグレープフルーツが収穫できるようになったそうです。園地でカットしていただくとほとばしるようなジューシー感。糖酸バランスのとれた果汁と爽やかな香りにたちまち魅了されました。

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ23

栄養価の高いビーツで、手軽にパワーチャージ!

楠若葉を渡る風がさわやかな季節になりました。その爽やかな風に乗って、天草からハーブとともに真っ赤な色が印象的な「ビーツ」が届きました。この「ビーツ」は、地中海沿岸が原産の根菜。この鮮やかな赤は、自然着色料として使われることも多く、栄養もいっぱい! ビタミン・鉄、食物繊維、ミネラルなどが豊富な優れものです。なので、食べる輸血と言われているとか!?
ロシア料理のボルシチの材料としてお馴染みですが、スムージーやジュースだと生で手軽に召し上がれるんです。りんごやバナナと合わせて飲み心地よいレシピをご紹介します。

<ビーツ+りんご+バナナ+ヨーグルトのすむーじい>

材料 
1
人分200ml
ビーツ     40g
りんご     1/6個
バナナ     1/2本
ヨーグルト   100ml
水       少々

作り方
1)ビーツはよく洗って皮ごといちょう切りにする。
2)りんごとバナナは皮をむいて一口大に切る。
3)ミキサーに水以外の材料をいれて、なめらかになるまで攪拌する。回りにくかったら、水を 適宜加えて回す。

 

<ビーツのこと>
ビートルート、レッドビート、テーブルビートなどの呼び名もあり、形がカブと似ているので、日本では「赤カブ」、英語でも古くは「Blood turnip(血カブ)」と呼ばれることもありましたが、カブが属するアブラナ科ではなくほうれんそうと同じアカザ科の仲間です。

特徴
砂糖の原料となる甜菜(テンサイ)と同じ仲間で、砂糖かぶともいわれるほど根菜としてはかなりの甘さ。輪切りにすると赤と白の年輪のような模様が現れます。
日本ではロシア料理のボルシチに使われる根菜というイメージが強いですが、ヨーロッパでは昔から健康によい野菜として知られていて、古代ローマ人は発熱や便秘の治療にビーツを使ったと伝えられています。

旬と産地は?
輸入ものが多く、瓶詰や缶詰めが一般的ですが、国内では長野や茨城などで栽培され、は年に2回収穫が可能で、6月〜7月、11月〜12月が旬です。今回のビーツは、天草市にあるNaturalHerb香草園さまより届きました。

栄養は?
カリウム、ナトリウム、カルシウムなどのミネラルはもちろん、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群、食物繊維などが含まれるほか、ベタシアニン、ベタインなどほかの野菜にはなかなかない成分が含まれています。さらに、ビーツに含まれる「ラフィノース」というオリゴ糖の働きや、ビーツの赤色を示すベタシアニン、ベタキサンチンが持つ抗酸化作用などが期待されている健康野菜です。

このように美容と健康効果が高い、魅力的な「ビーツ」。鮮やかな色で目からも元気をいただけそうでしょう。見かけられたら是非、今回のスムージーはもちろん、サラダや、グリル、煮込み料理などいろいろと作ってみてください。


ちなみに、今回つかったヨーグルトは、合志市にあるオオヤブデイリーファームの商品です。HPにはオンラインショップもあるので、ぜひのぞいてみてください。

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ20

まさに、飲むサラダ!今が旬の「ブロッコリー」で腸美人に!?

栄養価が高く、鮮やかな緑色のブロッコリーは、さっとゆでるだけでビタミン・ミネラルがとれる手軽さとサラダから炒め物など調理の幅が広いので、人気の緑黄色野菜です。冷涼な気候を好むこの野菜は、寒くなるほどにおいしさが増していきます。

野菜不足の解消にもなり、食物繊維も豊富に含むので便秘の予防や解消にも期待できます。まさに、腸からキレイに! 脂質が少なめの豆乳をベースにしてカロリー控えめにしたブロッコリーとバナナのスムージーご紹介します。

 

★ブロッコリー+バナナ+豆乳のスムージー★

材料(できあがり約250ml)
ブロッコリー   4房(さっとゆでるか、電子レンジで30秒ほど加熱する)
バナナ      1本(皮をむき、一口大にちぎる)
豆乳       1/2カップ

作り方
1)ミキサーにブロッコリー、バナナを入れ、豆乳を加えてなめらかになるまで回す。

 【Recipeのポイント】
女性ホルモンと同じようなはたらきをするイソフラボンを低カロリーな豆乳をベースに、栄養価高いブロッコリーとすばやくエネルギー源になるバナナがはいって腹もちも良いので小腹がすいたときにもおススメです。


<ブロッコリーのこと>
食べているのは「つぼみ」。ブロッコリーの頭頂部、緑のつぶつぶは、ひとつひとつが花のつぼみで「花蕾」と呼びます。花蕾と花茎(皮を厚めにむいて使用)では火の通りが異なるので、調理するときは気を付けて!また食べる時には食感の違いも楽しんでみてください。

栄養は…
アブラナ科の野菜で抗酸化作用が高いと注目されていますが、レモンの約2倍もあるビタミンCはじめ、カロテン、ビタミンE,葉酸や鉄、食物繊維もが豊富で、疲労回復や肌荒れ、高血圧予防や糖尿病などの生活習慣病予防にもおすすめです。
免疫力を高めるはたらきがあるアブラナ科特有の辛み成分イソチオシアネートは、細胞が壊れることで生成されるのでよく噛んで食べることがポイントですから、ミキサーにかけてつくるスムージーやスープで摂るとより効果的。

<豆乳のこと>
ポリフェノールの一種のイソフラボンが、女性ホルモンのようにはたらき、更年期症状の緩和や骨粗しょう症予防に効果を発揮します。ビタミンEや鉄の供給源にもなります。



熊本県内の大産地 八代を訪ねて…
熊本県でも、JAやつしろでも重点野菜のひとつとして位置づけられているブロッコリー。2017年の熊本県の生産量は4080tで、全国11位でしたが、八代地域ではその95%を担い、年々増加している栽培面積も432haと県内最大の産地です。写真は、八代市郡築11番町の喜多川容紫子さんの畑です。

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野菜王国くまもとすむーじぃ19

年末年始のごちそう胃疲れを癒してくれる!

カラダの調子を整えてくれる「yasai」。
旬の野菜は、体の調整役をしてくれる栄養素をたっぷり含んでいます。

ごちそう続きのこの季節、気がついたら野菜不足だったり、胃がつかれていたり…そんなときには負担がかからない消化吸収のよいものをとって胃を休ませることも必要です。消化を促進させてくれる成分を含む旬の大根をつかったレシピをご紹介します。

大根に含まれる消化酵素ジアスターゼがデンプンの消化をたすけ、胃もたれや胸やけを緩和してくれます。りんごのペクチンが便通を整えるチカラを発揮する…お助けスムージーです。

 

<大根とりんごのスムージー>
材料 出来上がり約200ml
大根    50g
りんご   1/2 個
はちみつ  大さじ1
水     1/4カップ

 作り方
1)大根は皮をむいて一口大に切る。
2)りんごは、ヘタと種を取り除き、一口大に切る。
3) 大根 りんご、はちみつと水をいれ、なめらかになるまで攪拌する。

 

【大根のこと】
大根の特徴のひとつは、消化酵素を含むこと。なかでも代表的なジアスターゼはデンプンを分解する酵素で、炭水化物の消化を助け、食べ過ぎによる胃もたれや胸やけを予防します。ジアスターゼや、豊富なビタミンCは熱に弱いのでできるだけ生でとるのがおススメです。

 【りんごのこと】
りんごは腸をキレイにしてくれる美腸食材。水溶性食物繊維ペクチンが腸の動きを整えて便秘と下痢の両方を改善してくれます。



小さな島で育つ大きな大根…

島原半島と天草上島の間 有明海に浮かぶ 全周約6.5kmほど、標高100mのおわんを伏せたような台形の島 『湯島』。史上最大のキリシタン一揆「天草・島原の乱」の作戦が練られたと言う由来もあるこの島、『談合島』とも言われています。この島の周辺は、養分をたくさん含んだ海水が早崎瀬戸から有明海に流れ込みそのプランクトンを食べて育った小エビや小魚を狙う鯛が群れて、鯛の1本釣りで…漁業中心、特産品も湯島鯛やわかめ、あわび等魚介類が中心ですが、この台形の島の山頂部分の平地は、寒風強い気候と栄養分を多く含んだ柔らかい独特の土壌で、幻の大根とよばれる『湯島大根』という、とても太くて糖度が高く、柔らかい大根が育っています。

生産者さんも少なく、「幻の…」といわれるほど、なかなか出会えませんが、「道の駅上天草さんぱーる」や熊本市内のスーパーで見かけられたら是非召し上がってみてください。

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

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メンタルの不調にも?!熊本産のスムージー

秋はメンタルの不調が出やすい季節…食べるものにちょっぴり気をつけるだけで症状も改善します。もちろん、ストレスを抱え込まないようにすることも必要です。

「なんとなく疲れている」「なんだか少し憂鬱な気分…」な時にもおススメ。

ストレスを受けると消耗しがちなビタミンCをたっぷりチャージできるレシピをご紹介します。


<ゴールドキウイ+パプリカのスムージー>

材料 出来上がり約180ml
ゴールドキウイ(キウイ)     1個
パプリカ(黄)          50g
レモン              1/8個
水                30ml

作り方
1 ゴールドキウイは、ヘタをとって皮をむき、一口大に切る。
2 パプリカは、ヘタと種を取り除き、一口大に切る。
3 レモンはくし形に切って皮をむく。
4 ミキサーにゴールドキウイ、パプリカ、レモンを入れて水を加え、なめらかになるまで攪拌する。


【キウイのこと】
抗ストレス作用の強いビタミンCをたっぷり含むキウイは、1個でみかん約3個分のビタミンCを摂取することができます。ビタミンEも豊富で、ビタミンCとの相乗効果で優れた抗酸化力を発揮するといわれています。ビタミンC、Eは肌荒れ解消にもチカラを発揮するので両方が豊富なキウイは、女性に嬉しい果物のひとつです。またタンパク質を分解する酵素を含んでいるので、肉料理とともに摂ると消化を助けて胃もたれを防いでくれます。

【パプリカのこと】
ピーマンの仲間ですが、ピーマン特有の苦みがなく、ほのかな甘みとジューシーさはサラダやスムージーなど生食向き。カロテンやビタミンCもピーマンより多く含み、栄養的にも優れた野菜です。

【レモンのこと】
美容と健康に欠かせないビタミンÇが豊富。ひと絞りすると酸味の主体のクエン酸がエネルギーの代謝を活発にして疲労回復を早めてくれます。

 

自然栽培でたわわに実るゴールドキウイに会いに…


玉名郡玉東町で自然栽培に取り組んでいらっしゃる「にしだ果樹園」さん。久しぶりにお邪魔した園地ではゴールドキウイたちがたわわに実っていました。おじいさまから受け継いだ果樹園で、外から肥料や農薬を持ち込まない、(果樹園の)中から草や落ち葉を持ち出さない、ここにあるものだけで果実を育てる!「ここでは虫も大切な従業員」とおっしゃる代表の西田淳一さん。草刈り、剪定、収穫のタイミングを月の満ち欠けを利用して決める栽培方法で年間約30種類もの果実を栽培なさっています。信念と哲学を持って栽培される熱い想いを語ってくださる眼はときに鋭いものがありますが、育った果実を見つめられる瞳は優しく、キラキラ…。果樹園では、太陽をたくさん浴びて育てられたゴールドキウイやレモンたちがキラキラと輝いていました。月と太陽から生まれる「月読み果実たち」に会いにいらしてみませんか。(写真:にしだ果樹園)

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

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かぜをひいたら、ビタミンCをたっぷり補給!

空気が澄んで秋晴れの日が続きますが、今季はまだまだ日中が真夏日のような暑さ、朝夕の気温差でかぜなど召されていませんか。かぜをひいてしまったらいつもより多めにビタミンC をとることが特効薬。ビタミンC豊富な柿と青ゆずで補給。体を温める作用のショウガをプラスして万全の対策になる組み合わせをご紹介します。かぜのひきはじめにもおススメです。


材料出来上がり 200ml分
柿   1個
青ゆず 1/3個
しょうが 1/2かけ
水    50ml

作り方
1)柿は皮をむいてヘタと種をのぞき、一口大に切る。
2)青ゆずは絞る。
3)しょうがは皮をこそげて、すりおろす。
4)ミキサーに柿と青ゆずの果汁、しょうがのすりおろしをいれてなめらかになるまで回す。



<柿のこと>
中国が原産で、奈良県では大和朝廷の時代から栽培されていたとの記録が残されているくらい、古来より日本人に親しまれてきた果実のひとつです。
大きく分けて「甘柿」と「渋柿」に分類でき、受粉に関係なく渋が抜ける「完全甘柿」、受粉で種ができることにより渋が抜ける「不完全甘柿」、受粉しなくても結実する単為結果で渋抜きが必要な「渋柿」です。品種の数は1000を超えるといわれ、地方品種もたくさんあります。熊本県では「太秋」が有名で「太秋」としては生産高全国1位を誇ります。

栄養・機能性
昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、柿はビタミン・ミネラルが豊富です。ビタミンCは100g(約1/2個)あたり70㎎。・抗酸化作用が高いβカロテンやβクリプトキサンチンも豊富。体内の余計な塩分を排出してむくみを防ぐカリウムが豊富。渋味成分タンニンにはアルコール分解作用があり二日酔い解消に効果的です。


<ショウガのこと>
年間生産高全国2,3位を誇る熊本県のショウガ。中山間地域での栽培が盛んで、主な産地は、八代市東陽町や宇城市小川町…。県全体の約8割を占めています。

栄養・機能性
爽やかな辛みの主成分はジンゲロール。加熱するとショウガオールに変化します。強力なたんぱく質分解酵素を持ち、肉を柔らかくします。発汗や消化を促進するほか強力な殺菌力も持ちます。

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持田 成子

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なんとなく不調の時に、整えてくれるすむーじぃ!?

ようやく朝夕は過ごしやすくなってきました。

虫の音に初秋の訪れを感じる頃ですが、そろそろ夏の疲れや女性ホルモンの乱れからだるさを感じたり…。体を温める作用がある桃に、バナナのビタミンB6や豆乳に豊富なイソフラボンがホルモンのバランス整えるのにチカラを発揮してくれます。

今月は香りも優美な桃をつかったスムージーのご紹介です。

桃+バナナ+豆乳のスムージー

<材料>出来上がり150 ml
もも   1/2個
バナナ  1/2本
豆乳   1/4カップ

<作り方>
1)桃は皮をむいて芯を除き、一口大に切る。
2)バナナも皮をむき、一口大に切る。
3)ミキサーに⓵と②をいれて豆乳を注ぎ、なめらかになるまで回す。


<桃のこと>

■栄養・機能性
ビタミン・ミネラルはそれほど多くないものの、カリウムは100g中180㎎含み、ナトリウムとの体内バランスを保ち血圧を下げる働きをします。

水溶性食物繊維のペクチンは便秘改善効果が期待され、コレステロール値上昇を抑え、動脈硬化予防効果も期待できます。また、豊富なクエン酸やリンゴ酸は疲労回復に役立ち、ナイアシンは冷え性予防効果が期待できるといわれています。

■選び方
形が丸く整い、持つと重みがあって甘い香りを放っているもの。色づきがきれいで、産毛が生えているものがおすすめ。

■保存方法
風通しの良い常温で保存。冷やし過ぎると甘みが薄れるので、食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やすと美味しくいただけます。

■県内の産地はどのあたり?
人吉・球磨地方は山に囲まれた盆地の気候で、特に季節の寒暖の差が激しく、夏冬の気温差は40℃を超えます。また、昼夜の気温差も大きいため、農産物の糖度が高いという特徴があります。その中でも、特に錦町は「フルーツの町」として名高く、県下最大の桃の産地として知られており、栽培されている桃は豊かな香りと上品な甘みが特徴です。


(圃場:錦町の勘米良農園)

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ14

紫外線対策、夏バテ予防に!あの夏野菜!

早朝からセミの鳴き声が賑やかですね
じりじり焼けるように暑い毎日に立ち向かうために人気の夏野菜ゴーヤ。
独特の苦み成分と抗酸化力を持つビタミンCが飛び抜けて豊富です。
晩柑を組み合わせで灼熱の夏の紫外線対策にいかがでしょうか。

★ゴーヤとあまくさ晩柑のスムージー★

材料(できあがり約250ml)
ゴーヤ    4cm 40g
あまくさ晩柑 1/2
はちみつ   小さじ2

作り方
1)ゴーヤは縦半分に切り、ワタをスプーンでくりぬいて1㎝幅に切る。
2)晩柑は皮をむき、薄皮ごと一口大に切る。
3)ミキサーに12と好みではちみつをを入れ、なめらかになるまで攪拌する。

<Recipeのポイント>
ゴーヤの独特の苦み成分モモルデシンには食欲増進効果があります。ワタをスプーンできれいにとることで苦みを和らげ、爽やかな酸味の晩柑と合わせてスッキリした飲み味です。好みではちみつの量を調節してください。

<ゴーヤのこと>
独特な苦み成分が特徴のゴーヤは、沖縄や鹿児島などの伝統野菜でしたが、夏の暑さから体を守ってくれる野菜として夏の店頭の定番に、暑さ除けになるゴーヤカーテンとして家庭菜園でも人気です。

ビタミンC、カリウム、マグネシウムなどをたっぷり含みます。特に体の抵抗力を高めるビタミンCが豊富で、ゴーヤに含まれるものは加熱しても壊れにくいのが特徴です。ビタミンCには胃の働きを活発にしたり、夏の強い日ざしから肌を守ったり夏風邪予防に強い抗酸化作用が期待できます。また豊富なカリウムが筋肉の収縮をスムーズにするので、肉体疲労時にゴーヤを食べると疲労回復に良いといわれています。

選び方は、品種によっても異なりますが、濃い緑色でイボがしっかりついているもの。かたくずっしりしたものを選ぶと良いでしょう。

<あまくさ晩柑のこと>
熊本の数ある柑橘の中でも最も出荷が遅く、夏まで売り出される「あまくさ晩柑」。もともとは昭和10年、熊本市河内町(現在の熊本市西区河内町)で偶然に発見され、「河内晩柑」と品種登録されたもの。その中でも主産地の天草で生産されるものが「あまくさ晩柑」と呼ばれています。特徴は別名「ジューシーフルーツ」ともいわれるほど果汁がたっぷり、酸味も少なくすっきりとした甘さの爽やかな柑橘です。

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持田 成子

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夏の訪れを告げるびわとトマト

今回ご紹介するスムージーは、
夏の訪れを告げるびわと、リコピン豊富なトマト。
生活習慣病の予防に良い組み合わせです。

多くの果実が品種をリレーしながら長い期間楽しめる中、
この「びわ」は5月から6月にかけてしか味わえない
季節感あふれる果物です。
寒さに弱いびわは、温暖な気候の天草地域の特産物。
天草の潮風を浴びて育ったさわやかな甘さのびわと
干拓地でミネラル分たっぷりに育つトマトのマリアージュのスムージーをご紹介します。

★びわ+トマトのスムージー★

<材料> できあがり約
150ml
びわ    中くらい5
トマト   中1
オリーブオイル 小さじ1

<作り方>
1)びわはへそからヘタにむかって皮を手でむいて、2つに割り種をとる。
2)トマトはヘタをとって4つ割にする。
3)ミキサーにびわとトマトを入れてなめらかになるまで回し、オリーブオイルを加えてグラスに注ぐ。

<Recipeのポイント>
強い抗酸化作用を持つβカロテンとポリフェノールの一種クロロゲン酸を含むびわと、同じくβカロテンとリコピン豊富なトマトの組み合わせは、生活習慣病予防に良さそうです。βカロテンとリコピンは脂溶性なので、オリーブオイルをプラスすると吸収率がアップします。

<天草びわのこと>
大正末期から昭和初期にかけて茂木びわの実生を育てたのが「天草びわ」の栽培のはじまりと言われています。天草のびわは甘く、肉質がやわらかく、比較的大粒なのが特徴です。冬でも温暖な天草地域では生産者の努力で高品質のびわが出荷し続けられています。

びわの見分け方
全体的にハリがあるふっくらしたもの。表面のうぶ毛があまりとれていないものがおいしいびわのサイン!

保存方法
ほかの果物のように追熟して甘みが増すというものではないので購入したらできるだけ新鮮なうちに直ぐ!

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持田 成子

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気温差激しい季節に、赤で負けない抵抗力を!

楠若葉をわたってくる風が爽やかな季節を迎えました。この時期、昼間は夏のように気温が上がる日もあれば、朝夕は肌寒い。こんな時に最適な抵抗力アップの組み合わせ、店頭にキラキラして並ぶ様々な品種のミニトマトをつかったスムージーをご紹介します。

★ミニトマトと赤パプリカのスムージー★


<材料>
できあがり約
250ml
ミニトマト…10(120g)
赤パプリカ…1/4
水…4050cc

<作り方>
1)ミニトマトはヘタをとって、半分に切る。赤パプリカは種とヘタをとりスライスする。
2)ミキサーに全ての材料をいれて、なめらかになるまで30秒ほど回す。

<Recipeのポイント>
ミニトマトは普通のトマトより栄養価が高い。たとえばビタミンCは2倍、βカロテンは1.8倍で、そのほかのビタミン、ミネラル、食物繊維も普通のトマトに比べて多く含まれます。また甘くてクセがなく生食に向くパプリカも、赤や黄色のパプリカは緑に比べて2倍以上のビタミンCを含みます。こんな2品目の組み合わせで抵抗力アップに!

<ミニトマトのこと>
中南米原産のトマトはヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほどトマトが栄養豊富な健康野菜であることを表しています。
なかでも赤い色の成分であるリコピンには強力な抗酸化作用があり、生活習慣病の予防効果が期待されている機能性成分です。赤い色が濃ければ濃いほどリコピンの含有量が多いといわれています。最近の研究では、トマトジュースを継続的に飲むことで、リコピンを取り入れていくと花粉症の自覚症状が改善されるという結果も出てきているようです。

玉名市横島町はかつて海に浮かぶ島でした。横島干拓事業で陸続きにイチゴの栽培が盛んで有名ですが、近年はミニトマトの栽培も盛ん。天然のミネラル分が豊富な土壌で美味しいトマト・ミニトマトの栽培が盛んです。そんな横島町を含む玉名地域は、ミニトマトの生産量で全国一を誇ります。


写真は横島町の蘇鉄園芸さんの圃場です。

<赤パプリカのこと>
赤いパプリカに含まれる赤の色素はカプサンチンという、カロテノイドの一種。抗酸化力はリコピンと同等またはそれ以上ともいわれています。カプサンチンはナス科トウガラシ属に含まれる色素成分で赤く色づくにしたがってカプサンチン生成されていくのだそうです。

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持田 成子

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