野菜王国くまもとすむーじぃ39

女性特有の不調の解消に役立つ一杯

猛暑の季節がやってきました。急な暑さに体が追いついていかなかったり、体調管理が難しかったりの季節ですが、いかがお過ごしですか。

体調を整えるためにしっかりと食事をし、エネルギーを蓄えてこれから続く厳しい暑さに対処していかねばなりません。野菜果物の中に含まれるビタミンB群の中で、エネルギー代謝の大きな役割をもつ「ビタミンB6」。

これは成人女性に不足しがちな栄養素の一つで、不足すると肌荒れや貧血の原因になります。女性ホルモンのバランスを整え、生理痛を緩和したり、造血作用、イライラ防止、更年期症状の緩和など女性にとって重要な栄養素のひとつなのです。

今回は、この「ビタミンB6」を豊富に含む旬の桃とバナナ、イソフラボンをはじめとする女性に嬉しい成分を含んだ豆乳を使ったスムージーをご紹介します。

桃+バナナ+豆乳のスムージー

材料 180ml
桃     1個
バナナ   1/2本
豆乳    1/4カップ(回りにくいときは少々足す)

作り方
1)桃は皮をむいて種を除き、一口大に切る。バナナは皮をむき、一口大に切る。
2)ミキサーに、桃。バナナを入れて豆乳を加え蓋をしてなめらかになるまで撹拌する。

【桃の栄養】
水溶性食物繊維のペクチンが豊富で腸内環境を整え、便通が改善されるため、美容効果やコレステロール値上昇の抑制、動脈硬化や高血圧予防の効果も期待できる果物です。クエン酸やリンゴ酸を多く含むので、疲労回復にもおすすめの果物です。

【バナナの栄養】
速やかにエネルギーのかわるブドウ糖や果糖、でんぷんが含まれ、持続的にエネルギーを産出できます。糖質が多く、熟すとその割合が増えて消化吸収されやすくなります。食物繊維が多く、腸の調子を整えるほか、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖も豊富。完熟すると栄養価が高まるといわれているので、皮に黒いぶつぶつ(シュガースポット)が現れた頃がスムージーにもおすすめです。

【豆乳の栄養】
ポリフェノールの一種、イソフラボンが女性ホルモンのようにはたらき、更年期症状の緩和や骨粗しょう症予防にも効果を発揮します。ビタミンEや鉄の供給源にもなり女性に嬉しい成分が豊富です。


県下最大の桃の産地、人吉・球磨地方に、生産者様を訪ねて
人吉・球磨地方は山に囲まれた盆地の気候で、特に季節の寒暖の差が激しく40℃を超えます。また、昼夜の気温差も大きいため、農産物の糖度が高いという特徴があります。その中でも、特に錦町は「フルーツの町」として名高く、県下最大の桃の産地として知られており、栽培されている桃は豊かな香りと上品な甘みが特徴です。

その人吉・球磨地方で、祖父母様の代から続く勘米良農園をご両親と営む、坂本美鈴さんを訪ねました。
雨よけトンネル栽培、美しく整えられた園地に入った途端、甘い香りに包まれ、とっても幸せな気分…。こちらでは、梨と桃を栽培されていますがご両親が継承されてもう40数年…、『桃は祖母の前の代からあったそうで、導入のきっかけなどはもうわからないくらい…』小さい頃から袋かけなどの手伝いをしながら育った美鈴さんですが、本格的に農業をやろう!と思ったのは、高校から県立農業大学校に進む頃からだったとか…。県立農業大学校卒業後、ご両親のもとで就農して18年あまり…。

ハウスと露地、合わせて80aの規模での桃栽培は、ふくおとめ→はなよめ→日川早生→日川白鳳→あかつき→なつおとめ→つきあかり→川中島→等、様々な品種をリレーして栽培されています。桃は、収穫前の気温と降雨量で糖度や品質を左右される栽培の難しい果実のひとつ。その作業は開花→受粉→摘果→袋かけ→収穫時期に反射シートを敷いたり、外したり。収穫もひとつひとつタイミングを図りながら、なるべく大切にもいでいく…。地道かつ丁寧な手作業の賜物で、芳しい甘い香りの桃が仕上がっていく、生産現場のご苦労を垣間見た気がしました。


取材先:勘米良果樹園(球磨郡錦町)

この記事を書いたひと

持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ15

なんとなく不調の時に、整えてくれるすむーじぃ!?

ようやく朝夕は過ごしやすくなってきました。

虫の音に初秋の訪れを感じる頃ですが、そろそろ夏の疲れや女性ホルモンの乱れからだるさを感じたり…。体を温める作用がある桃に、バナナのビタミンB6や豆乳に豊富なイソフラボンがホルモンのバランス整えるのにチカラを発揮してくれます。

今月は香りも優美な桃をつかったスムージーのご紹介です。

桃+バナナ+豆乳のスムージー

<材料>出来上がり150 ml
もも   1/2個
バナナ  1/2本
豆乳   1/4カップ

<作り方>
1)桃は皮をむいて芯を除き、一口大に切る。
2)バナナも皮をむき、一口大に切る。
3)ミキサーに⓵と②をいれて豆乳を注ぎ、なめらかになるまで回す。


<桃のこと>

■栄養・機能性
ビタミン・ミネラルはそれほど多くないものの、カリウムは100g中180㎎含み、ナトリウムとの体内バランスを保ち血圧を下げる働きをします。

水溶性食物繊維のペクチンは便秘改善効果が期待され、コレステロール値上昇を抑え、動脈硬化予防効果も期待できます。また、豊富なクエン酸やリンゴ酸は疲労回復に役立ち、ナイアシンは冷え性予防効果が期待できるといわれています。

■選び方
形が丸く整い、持つと重みがあって甘い香りを放っているもの。色づきがきれいで、産毛が生えているものがおすすめ。

■保存方法
風通しの良い常温で保存。冷やし過ぎると甘みが薄れるので、食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やすと美味しくいただけます。

■県内の産地はどのあたり?
人吉・球磨地方は山に囲まれた盆地の気候で、特に季節の寒暖の差が激しく、夏冬の気温差は40℃を超えます。また、昼夜の気温差も大きいため、農産物の糖度が高いという特徴があります。その中でも、特に錦町は「フルーツの町」として名高く、県下最大の桃の産地として知られており、栽培されている桃は豊かな香りと上品な甘みが特徴です。


(圃場:錦町の勘米良農園)

この記事を書いたひと

持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

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