野菜王国くまもとすむーじぃ43

季節の変わり目に、からだをリフレッシュ!

旬のにんじんと柿に含まれている豊富なビタミンCとカロテンをたっぷり摂ってカラダをリフレッシュしましょう。

<材料 出来上がり約200ml>
にんじん   30g
太秋柿    1/2個
ヨーグルト  100ml

<作り方>
1)にんじんは皮ごといちょう切りにする。
2)柿は皮をむいて種を除き、一口大に切る。
3)ミキサーにすべての材料を入れて40秒ほど、なめらかになるまでまわす。

 

柿のこと
柿に含まれるビタミンCの量は果物の中でもトップクラスで、キウイやいちご並みです。コラーゲン生成を促し、肌の老化を防ぐとされ、体内でビタミンAにかわるβカロテンは皮膚や粘膜を正常な状態に整えて新陳代謝を活発にしてくれます。
タンニンには、抗酸化作用がありアンチエイジングに効果的。美腸に導く食物繊維も豊富で、美容と健康に嬉しい果物です。

太秋柿について
熊本県が栽培を推奨している「太秋柿」は、旧農林水産省果樹試験場安芸津支場において昭和52(1977)年に「富有」に「IIiG-16」(「次郎」×興津15号(「晩御所」×「花御所」))を交雑して育成された甘柿の品種です。平成元年より安芸津10号の系統名で第4回系統適応性検定試験に供試され、平成6(1994)年年8月11日付で「かき農林7号」として登録・公表されたもの。熊本県では、1995年より、現地適応試験を上益城、宇城、植木町で行い、徐々に試験導入されていったそうです。
大玉づくり(350g以上)の基準として、摘蕾(てきらい)→摘果→摘花、葉25~30枚に1果が目標のひとつとか。高い木で作業するのは危険も伴い、効率も悪いため、樹高を低くする棚栽培が導入され、約2mのところに鉄パイプを格子状に張って棚を設置、枝を誘引して低い樹が作り上げられていました。この棚栽培の導入の結果、作業の省力化はもちろん、色付きの良い大玉の果実が収穫できるようになってきたのだそうです。
栽培導入して約20年、県も産地も様々な研鑽と努力を重ね、品質・食味共に主力品種として成長してきている、と伺いました。(熊本県果樹研究所にて)

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ30

乾燥しがちなこの季節に、お肌のことを考えたスムージー!

女性に嬉しいビタミンCが豊富で、体の中の酸性物質を減少させたり、疲労回復に効果があるとされるクエン酸が豊富なスイートスプリング。にんじんのカロテンで免疫力もアップ、リンゴで食物繊維をたっぷりチャージして乾燥しがちな季節の美肌や風邪ひき対策におすすめの一杯をご紹介します。

材料出来上がり 約200ml
スイートスプリング  大1/2個
にんじん  1/2 本
りんご   1/4個
水     50ml

作り方
1)スイートスプリングは、皮と種を除き、果肉ととりだす。
2)にんじんは皮ごと、りんごは皮をむいてヘタと種をのぞき、薄切りにする。
3)ミキサーにすべての材料をいれてなめらかになるまで回す。

おすすめポイント
スイートスプリングの薄皮は少し硬いのですが、気にならなければ薄皮ごとつかうと、食物繊維量は約1.1倍アップ、含まれるビタミンPがビタミンCの吸収を高めるとともに毛細血管を丈夫に。高血圧予防になる成分の摂取が期待できます。

<スイートスプリングのこと>
スイートスプリングは、温州ミカンと八朔(はっさく)の交配によりうまれた比較的新しい柑橘。熊本県は栽培面積が広く、全国的な産地です。旬の始まりは、果皮がつやのある緑色、果肉は美しいオレンジ色で、柔らかく果汁がとても多くて、さわやかな甘みが特徴です。

栄養・機能性
ほかの柑橘類と同様にビタミンやβクリプトキサンチンが豊富です。


[写真:津奈木町役場提供]

<スイートスプリングが盛んに栽培される芦北・水俣地域にて>
熊本県南の八代海に面した温暖な気候のこの地域では、甘夏・不知火柑(デコポン)をはじめ多くの柑橘類が栽培されています。今回、水俣の道の駅観光物産館「まつぼっくり」で購入したスイートスプリング。水俣市袋にあるおにつか農園さんのものでした。生産者、鬼塚さんは55、6年前より栽培を始められた柑橘専門農家の2代目。現在は、デコポンはじめ5種類の柑橘を栽培なさっているそうです。比較的新しい品種であるこのスイートスプリングは導入されて10年足らずとのことですが、徹底した栽培管理と培われた技術で育った土づくりと根づくりにこだわり、育てられた果実、ほとばしるような果汁のさわやかな味わいに、栽培に対する信念をうかがえたような気がします。

八代海を背景にオレンジ色や黄色に染まる畑、潮風を感じに芦北・水俣地域を訪れてみませんか。

<スイートスプリングが購入できる主なところ>
■道の駅みなまた 観光物産館まつぼっくり
水俣市月浦54-162  0966-62-2003

■つなぎ百貨堂 グリーンゲート
葦北郡津奈木町1601  0966-78-2000

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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ18

寒さに負けないモン、熊本産のスムージー

黄金色の銀杏の葉が散り、日ごとに寒さが増して冬の到来を感じる頃になりました。

みかんやにんじんのカロテンで免疫力アップが期待でき、みかんやしょうがの作用で体を温める…風邪予防や冷え性解消におすすめの一杯をご紹介します。


<みかんとにんじん、しょうがのホットスムージー>

材料(出来上がり200ml)
みかん   1個
にんじん  50g
しょうが   5g

作り方
1)みかんは皮をむき、小房に分ける。
2)にんじんは小さめのいちょう切りにする。
3)しょうがはすりおろす。
4)ミキサーに材料を入れてなめらかになるまで攪拌する。
5)マグカップに入れてラップをし、電子レンジで約1分加熱する。



【みかんのこと】
みかん王国、熊本では6月~9月にかけてハウスみかん、それ以降は年間を通して多種多様な露地みかんが10月~2月まで次々に出荷されています。

<極早生>肥のあかり・豊福・肥のあけぼの→<早生>肥のあすか・木村早生・宮川早生・肥後早生・興津→<晩生>青島→金峰…と、品種のリレーが続きます。熊本県では、豊福、肥のあけぼの、肥のさやか、肥のあすか、肥のあかり、肥のみらいなど、地域の気候や土壌に合う品種が研究・育成されています。

●主な栄養と機能性
ビタミンCが豊富で、美肌づくりや免疫力を高め、風邪予防にも役立ちます。カロテンはトマトの約2倍、100g中1000μgも含まれ、皮膚や粘膜を丈夫に。カリウムはナトリウムとともに体内の水分を調整し、血圧を正常に保つ働きを。ビタミンPは白い薄皮部分に含まれ、血管壁を丈夫に、動脈硬化を予防する効果があります。

食べるときは、薄皮ごと?それとも果肉のみ?
薄皮100gあたりのカリウム含有量は274㎎、果肉100gあたりは115㎎です。みかん1個で比べると、1個食べたときに口に入るカリウムの量は薄皮ごと食べると97.8㎎、果肉だけだと、87.4㎎。つまり薄皮ごと食べるほうが約1.1倍多く摂取できるのです。薄皮は食物繊維やビタミンPも豊富です。(分析:女子栄養大学生物有機研研究室)


【にんじんのこと】
熊本県では山鹿市、菊陽町、大津町が国の野菜指定産地として、肥沃で水はけのよい土壌をいかしてにんじんの生産が盛んにおこなわれています。

主な栄養と機能性
鮮やかなオレンジ色の色素がカロテン。カロテンは皮膚や粘膜を丈夫にして風邪やウイルス感染を予防するほか、優れた抗酸化作用で動脈硬化やガン、心臓病予防にも力を発揮します。カリウムも豊富で体内の水分バランスを正常に保つ働きがあります。


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持田 成子

vege-table代表/野菜ソムリエ上級プロ/フードツーリズムマイスター/女子栄養大学生涯学習講師/くまもとふるさと食の名人

女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

野菜王国くまもとすむーじぃ09

まるでルビー! 真っ赤ないちごでストレス緩和?!

春一番が吹いて、暖かい日差しが降り注ぐかと思うと、
寒の戻りがあったりと気候不順な季節の変わりめ
なんとなく体の不調を感じることがありませんか。
パワフル、エネルギッシュ、ポジテイブを意味し
気持ちを高揚させたり、食欲を増進させてくれる、赤い色。
いちごやにんじんの鮮やかな色からもパワーをもらい
豊富なビタミンCでストレスをやわらげてくれる
そんなスムージーのご紹介です。

★いちご+にんじん+ヨーグルトのスムージー★

材料<できあがり約250ml>
いちご       56
にんじん      1/4
ヨーグルト     100ml

作り方
1)にんじんは皮をむき、薄切りにしておく。
2)ミキサーにいちご、にんじん、ヨーグルトをいれてなめらかになるまで攪拌する。

Recipeのポイント
イチゴに豊富なビタミンCとヨーグルトのカルシウムがストレスを和らげ、にんじんのカロテンが免疫力をアップします。季節の変わり目で体調を崩しがちな頃ストレスや風邪の予防にもおススメです。


<いちごのこと>
原産地は?:
南アメリカ原産のものと北アメリカ原産のものがオランダで交配されてヨーロッパに広まったといわれています。かつて日本では野イチゴが食用とされていて、栽培が始まったのは明治時代。

品種は?:
昭和30年代に主力の「福羽」から「ダナー」に移行して以来約10年ごとに主力品種が変化していることに加え、最近は主産県ごとに新品種が育成されて品種数が増えています。ちなみに熊本県では「ひのしずく」や「ゆうべに」。

栄養は?:
ビタミンCが多い果物の中で、いちごはトップ10に入るほど豊富。ビタミンCは肌荒れやシミを防ぐほか、ストレスを和らげてくれます。また赤血球の生成や細胞の健全な成長に欠かせない葉酸が多いのもイチゴの特徴。貧血が気になる人は積極的に摂りたい果物です。

<にんじんのこと>
原産地と品種は?:
原産地はアフガニスタン。イラン・トルコを経てヨーロッパに伝わった西洋種とアジアに伝わった東洋種があり、日本には江戸時代に東洋種が、明治以降に西洋種が伝わったといわれています。長根種と短根種に分かれおおよそ、長根種が東洋系品種、短根種が西洋系品種です。

栄養は?:
鮮やかなオレンジ色がカロテンで、皮膚や粘膜を丈夫にして風邪や感染症を防ぐ他、強い抗酸化作用でガンや生活習慣病予防にも力を発揮します。

<ヨーグルトのこと>
乳酸菌が腸内の善玉菌を増やし、免疫機能を高めます。カルシウムの供給源に。

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持田 成子

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野菜王国くまもとすむーじぃ08

春を先取り! やさしい甘みのレタスを飲むサラダに!

サラダの主役として人気の野菜、レタス。
冷涼な気候で育つ野菜のイメージですが
温暖な気候の天草下島、西端に位置する苓北町は
半世紀以上も前からレタス栽培が脈々と続けられてきた
レタス産地なのです。

夏の間に播種、秋に定植された「れいほくレタス」は
晩秋から桜の咲くころまで品種をリレーしながら
最盛期には一面美しい黄緑色に染まるほど栽培面積も広く
町の主要生産物として栽培が盛んです。

今では100%陸送でより早くより遠くまで出荷されていますが
半世紀以上前は、対岸の長崎に向けて船での出荷
佐世保の米軍基地の食を支えたとの歴史も持っています。

ゆるやかに軽く巻いた玉レタスは、
95%が水分ですがカリウムやカルシウムも含まれ
ダイエットに最適な低カロリー野菜でもあります。

にんじん、りんご、バナナとの組み合わせをご紹介します。

★レタス+にんじん+りんご+バナナのスムージー★

<材料>(できあがり約250ml)
レタス…1(1口大にちぎる)
にんじん…1/3本(皮をむいちょう切りにする)
バナナ…1/2(皮をむいて一口大に切る)
りんご…1/4(芯を除き、皮つきのままいちょう切り)
水…1/4カップ

<作り方>
1)ミキサーにレタス、にんじん、りんご、バナナの順に入れ、水を加えてなめらかになるまで回す。

<レシピのポイント>
カリウムやカルシウムを含み爽やかな味わいのレタスに、整腸作用あるペクチンを含むりんご、カロテン、ビタミん豊富なにんじんをプラス。栄養価高いバナナの糖質がエネルギー源になるので朝の栄養補給におススメの1杯です。


<レタスのこと>
原産地と種類・栄養は?:
原産地は地中海沿岸から西アジア。中国を伝わり平安時代には「ちしゃ」と呼ばれ、下葉を掻きとってたべる「立ち性」のものだったようです。主流の玉レタスは明治時代になってから定着したもの。水分の多い玉レタスに比べ、サラダ菜やリーフレタス、サニーレタスなどの葉レタスは、ビタミンC やカロテンやビタミンEも豊富で緑黄色野菜に分類されます。ヘタの切り口から出てくる白い乳状の液体はストレス緩和や睡眠を誘う成分に注目が集まり研究が行われています。

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持田 成子

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女子栄養大学在学中に[野菜のビタミン・ミネラルの季節変動]研究に携わったことがきっかけで野菜ソムリエの資格を取得。正しく食べることは「病気の予防=健康につながる」をモットーに予防医学を学んだ野菜ソムリエ上級プロとして食育や、レシピ開発、産地コーディネートなど食と農の周りで活動中。

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