シマノタネ通信from天草01

港町牛深のキビナゴ

キビナゴは、わが家の食卓で登場頻度の高い食材のひとつ。
下ごしらえも簡単でゴミもほとんど出ず、
煮付けや唐揚げ、塩焼き、南蛮漬けなど
バリエーションも楽しめるというのが魅力です。

キビナゴの旬は年に幾度かありますが、
5月の中旬から6月は産卵期とあって、
おなかに白子や卵を抱えた「子持ちキビナゴ」が味わえます。

刺身や塩焼きもいいのですが、
濃厚な味わいをそのまま楽しみたいので、
丸ごと衣をつけてカラッと揚げ、
天草の天日塩で食べるのがこの時期のわが家の定番。

ですが、もうひとつ!

最高においしい食べ方がありました。
先日参加した「南あまくさフットパス」のモニターツアーで
熟練の漁師さんが教えてくれた「さしつけ」という食べ方です。

砂糖と醤油で甘めの煮汁を作り、煮立てたところに
キビナゴをまるごと投入!という
港町・牛深ならではの豪快な料理です。

 

実が少し白くなったら食べ頃なのですが、
これ↓だと、ちょっと火が通りすぎだそう。

ステーキでいうところのミディアムレア?なくらいで食べたら、
ふんわりとした食感が際立って、お酒が欲しくなるおいしさでした。

ちなみに、この日。

ハイヤ大橋下に特設された「港DEカフェ」には
地元の漁師さんに交じってベテラン主婦の姿もありました。

 

早朝4時に水揚げされた鮮度抜群のキビナゴを目の前に
さしつけだけで終わるわけもなく。
特別に、尾びき(おびき)のレクチャーもいただきました。

包丁を使わず、頭と内臓をとりのぞき、
尾っぽをひいて骨を取るという一連の動作を
十数秒で終えてしまう熟練技に思わず釘付けに。

あっという間に、大量の刺身盛りができていました。

後日、朝獲れのキビナゴをもらったので
自宅で尾びきに挑戦してみたのですが、
試行錯誤しているうちにせっかくの鮮度が半減(苦笑)

ベテラン主婦の皆さんの域に達するには、
まだまだ修業が必要そうです。

この記事を書いたひと

木下 真弓

天草育ち、熊本市在住、エディター&ライター、3児の母、ソルトコーディネーター、食の6次産業化プロデューサー。ふるさと愛が高じて、天草の島々にあるちいさなタネ(衣食住のくらしにまつわる魅力や、歴史・文化の糸口)を見つける・育む・つなぐことをコンセプトに「シマノタネ」を起業。

http://www.shimanotane.jp
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